
虚偽情報の拡散について:ご注意と今後の対応方針
こんにちは、紅龍堂書店の久利生杏奈です。
この文章は、先ほど公開した「『越境』と呼ばざるをえない善意について」に続くものです。
今回は、善意とは考えがたい虚偽情報の拡散と、その悪影響について記録し、当レーベルの基本的な対応方針をお伝えすることを目的としています。
公開にあたっては、検索による誤読や拡散を避けるため、noindex設定を施しております。
法的対応のための記録の役割が大きく、無関係な読者の皆様には退屈かもしれませんが、リスクマネジメントの観点からも一度お読みいただければ幸いです。
誤情報が信じられてしまうことを防ぐため、必要な背景と対応方針を記録として掲載しています。
一部の発信について
近年、SNSや書籍レビューサイト等において、紅龍堂書店および弊レーベル刊行物(特に『毒親絶縁の手引き』)に関連し、以下のような発信が確認されています:
- 「著者の氏名を見たことがある」「実名を知っている」等の仄めかし
- 「関係者と知り合い」「過去に接点があった」といった主張
- あたかも内部事情を知っているかのような憶測や断定
これらは、当レーベルの確認する限りすべて根拠のない虚偽情報です。
紅龍堂書店では、著者および関係者の匿名性と安全を最優先しており、氏名・所在地・個人の経歴等を公開することは一切ありません。また、イベントやクラウドファンディング等においても、場所の特定につながる問い合わせ(「最寄り駅を教えてほしい」等)には、すべてお応えしておりません。
これらの言及は、たとえ悪意がなかったとしても、当事者の安全を著しく損なう危険を孕んでいます。こうした事実誤認が他者を巻き込む構造的なリスクであることを、今一度ご理解いただければ幸いです。
関係者を騙る発信について
SNS上では、紅龍堂書店の“関係者”を自称し、著名人の投稿などに対して虚偽のリプライを行うケースも確認されています。
私たちは、どなたかに「関係者を名乗っていい」とお伝えしたことは一切なく、むしろ個人情報の取扱いにはくれぐれもご留意くださいと説明を重ねています。実際に関わりのない方が、あたかも内部事情を知っているかのように語ることは、 虐待被害当事者である著者の匿名性――すなわち、安全性を守るための重要な土台――を支えている、 弁護士・社会福祉士・出版関係者らによる専門的かつ慎重な連携体制を、損ないかねない行為です。
本当に関わりのある方ほど、そのようなことを不用意に口にすることはありません。
悪質レビューとその影響
ブクログや楽天ブックスなど、購買に直結するレビュー欄でも誤解に基づく記述があったと考えられる投稿が確認されました。
以下は一例です:
- 「著者の実名を知っているような気がする」「名前を見た覚えがある」といった曖昧な仄めかし
- 書籍の主旨を歪めてヒューマンエラーだとミスリードする表現
これらの投稿は、削除までに一ヶ月以上の時間を要し、その間、多くの読者レビューが一時的に非表示になるなどの悪影響が生じました。レビュー管理会社や販売プラットフォームへのご迷惑も大きく、事後対応にかかった労力は甚大であり、法的対応も検討しています。
特に留意すべき点として、こうした発信を行った方の中には、「支援者」を自称し、DV避難や被害者支援に携わっていると自己紹介していた人物も含まれていました。もしその肩書きが事実であったとすれば、当事者保護の基本を逸脱する極めて危険な行為であり、私たちは明確に加害であると受け止めています。実際、本件については、公衆の安全を目的として開示請求の実施も検討しましたが、レビュー管理会社側の迅速かつ適切なご対応により投稿が早期に非公開となったため、今回は対応を見送った経緯があります。今後同様の行為が再発した場合には、あらためて慎重に対応を検討いたします。
読者の皆さまへ
私たちは、本を購入し、あるいは図書館で借り、時間をかけて読んでくださった方が多角的な感想を持ち、語ってくださることを大切にしています。
しかし、明らかな事実誤認や憶測、悪意的な仄めかしを含む投稿は、感想の範囲を逸脱し、名誉毀損や業務妨害に該当しうる行為です。
どうかSNSやレビュー欄などで、関係者を装ったり、個人情報を連想させる発言があったとしても、信じず、距離を取り、各種プラットフォームへの通報にご協力いただければ幸いです。
今後の対応方針について
当レーベルでは、これまでに確認された一部の投稿について、記録(魚拓等を含む)を保全済みです。
今後、同様の虚偽情報や悪質レビューが投稿された場合、
- 発信者情報開示請求
- 名誉毀損または業務妨害に基づく損害賠償請求
- その他、必要に応じた法的対応(民事・刑事を含む)
を講じる準備をしています。
削除対応にかかった時間、販売機会の逸失、他レビューの一時非表示といった実害が生じており、こうした投稿は決して“無害な感想”ではありません。
最後に
本記事の趣旨をご理解いただき、今後どこかで似たような言説や情報に触れた際に、少しでも冷静な判断の助けになれば幸いです。
また、こうした注意喚起を必要とする現実があることを知っていただくだけでも、私たちにとっては大きな意味があります。
ご精読ありがとうございました。
紅龍堂書店
久利生杏奈
この記事へのコメントはありません。