水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
こんにちは、紅龍堂書店(くりゅうどうしょてん)の久利生杏奈(くりゅうあんな)です。
日本には、七十二の季節があることをご存知ですか?
西暦の数字ですと今日は1月26日ですが、日本の七十二候では「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」という季節になります。
そう、七十二もの季節ひとつひとつに、美しい名称がついているのです。
七十二候自体は中国から伝わったものですが、発祥である華北地方と日本とでは気候も生活習慣も異なります。そこで日本の風土に合うように、幾たびも美しく編纂され、洗練されてきたのが現代の七十二候です。
例えば、「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」は明治7年(1874年)の略本歴に掲載されていたものですが、中国の宣明暦では「鷙鳥厲疾(鷲が天高く、疾風のごとく飛翔し始める)」となっていました。ふふ、面白いですよね。
中国の「鷙鳥厲疾」は大陸ならではののびやかさ、悠久の時の流れを感じますし、日本の「水沢腹堅」は、「川が氷った」というだけの事象に美を見出し、凍りつめた水底に思いを馳せる眼差しが繊細で素敵だと感じます。
日本の七十二候の有名な編者ですと、なんといっても江戸時代の天文学者・渋川春海が挙げられます。渋川春海は、貞享歴(じょうきょうれき)を編み出した人。映画『天地明察』で有名ですよね。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。とっても嬉しいです。
春節ですので、お正月らしい話題を選んでみました。萬ファンタジー翻訳出版・紅龍堂書店では、国や人種、時代を問わず、「素敵だな」と感じた物語を積極的にお伝えして参ります。
きっとまた、遊びにいらしてくださいね。
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