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大家さん、春の入居者募集祭り。住まいは権利です。

こんにちは、紅龍堂書店(くりゅうどうしょてん)の久利生杏奈(くりゅうあんな)です。

雛祭りですね!
「桃の節句」という呼び名からも、親しみ深い行事の一つです。
杏と桃は親戚のようなものですからね、ふふ。
しかし大家さんは、雛祭りでは悲しい思いをされてきたのだとか……どうしてですかと尋ねると、

「だってアタシ、生物学的には男だもの」

予想していた答えではありますが、スパッと言われると言葉に詰まります。
「物心ついたときにはズボンなんて履きたくなかったわよ。でも幼いなりに、親の顔色とか読めちゃうのよね。大人になった今はあれが同調圧力だって解るけど、自我もろくに確立されてない子どもの頃は、周りと違うことにただ困惑して……何も言えなかったわ。アタシが子どもの頃は、性同一性障害とかLGBTQとか、日本じゃ概念すらなかったし。自分が何なのか答えを見つけようとしても、《異常》とか《化け物》くらいしか社会に語彙がないわけ。地獄よ。だからね、」
ふっと、大家さんは笑いました。
「景康さんが、外国の未知の概念ばかり選んで物語にしていくこと、頼もしかったわ。西欧の人権意識だけでなく、フィジーのケレケレとか。ネパールのアルチとか。それを杏奈ちゃんが引き継いでくれていることもね。『王の庭師』、楽しみにしてるわよ」
「……責任重大ですね」
私がつぶやくと、大家さんは頷きました。
大家さんはこういうとき、安易に「大丈夫よ」と慰めません。
代わりに言いました。
「考える言葉が増えれば、人生は変わっていく。
自分が救われないのは、自分を救う考えがこの国にないだけかもしれない。
そう気づいたとき、アタシは凄く楽になった。アタシにとって翻訳書との出逢いは、杓子定規なルールしか教えないどんな学校に通うよりも救いだった。
アタシは親に『お雛様になりたい』って言えなかったけど、今の子たちにまであんな辛い思いさせたくない。だからね、紅龍堂には頑張って欲しいの」
「はい」
「まあでも大人になれば楽しいわよ! 祭りがないなら開けばいいんだし」
「はい?」
「もう3月だっていうのに、入居者さんが決まらなくて困ってる部屋があんのよねー。いい部屋なんだけど」
用事を思い出しました。失礼しますね」
「杏奈ちゃん、ブログで紹介してくれない?」
「本気で言ってます? 幻想書店が現実の部屋を紹介するなんて、通用するとお思いです??」
「面白ければなんでもいいじゃない」
「ユーチューバーみたいなことを言わないでください」
「ユーチューバーは小学生のなりたい職業ランキング3位よ」
「インターネット上で変わったことをすると炎上しそうで、怖くて……」
「今さらじゃない?」
「Sorry?」
「怖くないわよ、むしろこんなに優しい大家がどこにいるっていうのよ。
よく考えて? ペットもルームシェアも単身高齢者もLGBTQも外国籍も生活保護も前科持ちもOKなんて大家、残念だけど日本だとほとんどいないわよ。基本的人権を考えれば当たり前にOKすべきとこだけど、マジで、いないわよ?」
「それは……そうですね(悲しいことですね……)」
「千葉県市川市、 JR武蔵野線沿線、予算6万円前後で探してる人がいたら連絡ちょうだい。そこのあなた、待ってるわよ!!!」
「ああっ、勝手に……!」

最後まで読んで頂いてありがとうございます。とっても嬉しいです。
ちなみに、市川市の物件は本当に入居者募集しています。
詳細を知りたいという奇特な方がいらっしゃいましたら、紅龍堂書店のコンセプトを念入りに、念っっっ入りにお読みになった上で、twitterからフォロー・DM、またはメールをください……
尚、ボランティアではないので、そこはご留意ください。
あくまでも、社会的な偏見によって住まいの権利を奪われることは不当だという考えを持っているだけであって、「開き直ってお金を払わない方」には、大家さんは容赦ないです。また、管理は管理会社さんが行います。
末筆ながら、一般世帯の方ももちろん大歓迎です。
きっとまた、遊びにいらしてくださいね。


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