鍵の落としもの
こんにちは、紅龍堂書店(くりゅうどうしょてん)の久利生杏奈(くりゅうあんな)です。
ぽかぽか陽気ですね!
紅龍堂書店のある山の麓は、今日は急にあたたかくて。山から下ろす風に乗って、梅の香りまで漂ってきたものですから嬉しくなってしまいました。おかげで午前中は眠くて、眠くて……(苦笑)春眠暁を覚えずですね。人間も動物で、自然と筋肉が緩むのが感じられます。近所に3匹の猫さんがいるのですが、今日は3匹仲良く陽だまりで心地よさそうにお昼寝していて、私も混ぜてもらいたくなってしまいました。
そんな中、一つだけ、困った出来事がありました。
紅龍堂書店の玄関先に、見慣れない鍵が落ちていたのです。最初、旅人さんのバイクの鍵かしらとお尋ねしたのですが、
「いいえ、私のバイクに鍵は無――くしたら大変なのでいつも財布に入れています」
なるほど。となると、白菜を置いていってくださったおばあちゃんでしょうか。お礼に新米を持ってお家をお訪ねすると「あらあら、いつもありがとうねぇ、あらあら」と、追加の白菜を三つも頂いてしまいました。ど、どうしましょう、どうやって食べきれば……。ちなみに肝心の鍵はおばあちゃんの物でもありませんでした。
弱りました。なんと言っても鍵ですから、落としてしまった人はお家に入れなくて困っているはずです。これは一刻も早く交番に届け出なければなりません。日が暮れてしまってはバスの本数もめっきり減りますから、大至急、支度を……
とそこへ、旅人さんがやってきました。
「その鍵、ちょっと貸してくれる?」
「えっ? どうぞ」
旅人さんは鍵を受け取り、じっと表面を見つめると、一言。
「持ち主がわかりました」
「ええっ⁉」
「届けてきますね」
言うや否や、颯爽とバイクに乗って行ってしまわれました……取り残された私は茫然です。何をどうしたら見つめるだけで鍵の持ち主が解るというのでしょう。それとも単に交番に届けに行ってくださったのでしょうか……
旅人さん、不思議な方です。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。とっても嬉しいです。
きっとまた、遊びにいらしてくださいね。
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