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熊の対策・山の麓の書店員が本気で語ります

こんにちは、紅龍堂書店(くりゅうどうしょてん)の久利生杏奈(くりゅうあんな)です。

冬眠明けの熊が餌を探し回るシーズンですね!
と書きながら慄然としますが、山の麓の住民には切実な問題です。山菜が美味しいのは人間だけではありませんからね。また、コロナウイルスが猛威を振るっていますが、登山愛好家さんは春の彩りを見逃せないとも聞きます。
そこで今回は、熊(特にヒグマ)の習性と対策を書き出しました。
近年では逆効果という意見も多い「熊鈴」の代わりに、なるべく確実性の高い熊よけを選んでいます。
ぜひご活用くださいませ。

1)熊は、嗅覚が鋭いです。

犬の比ではありません。20倍以上鋭いです。
食品類は必ずジップロックなど密封できる袋に入れて持ち歩きましょう。特に冬眠明けの熊は飢えて攻撃性が増していますから、ナッツ類や甘い匂いを漂わせないようにくれぐれもご注意ください。
また、山菜採りも注意してください。昨日も書きましたが、冬眠明けの熊が最初に食べるものはフキノトウです。当然、嗅ぎ分けます。収穫したものを通気性の良い籠に入れている状態は、誘っているも同然です。

2)熊は、学習能力が高いです。

ここ数年、「熊鈴を持っていても襲われた」という事例が増えています。
猟師さんの間では有名な話ですが、熊にも「噂」があります。「熊鈴は怖くない」と認識した個体が一頭でも出ると、不思議と広がっていきます。
というのも、元々、熊の主食は木の実なのですが、よく「鮭を咥えた木彫りの熊」を見かけませんか? 実はあれ、ある写真家が、鮭を咥えている熊を撮影したいという好奇心から与えたことが始まりだと言われています。
それがいつのまにか熊中に広まってしまった。
人肉に関しても同様と考えられます。
これは他の獣にも言えることで、日本列島では登山中に遭遇する獣といえば熊が筆頭に挙がりますが、ネパールやインドではトラが恐れられています。ネパール人の友人に実際に聞いた話ですが、一度でも人間を食べたトラは、射殺されるまで食べ続けるそうです。
ですから熊鈴も、襲われた事件があった周辺山域では、使わないほうが良いのではないか……と、私自身は思っています。
それよりかは、先に挙げた匂いの対策を徹底したほうが効果的です。
一方、過去にそうした事件がない山域では、迷わずキーンと高音の響く熊鈴(明らかに山には存在しない音)を持っていきます。元来、熊は警戒心が強いからです。
入山前に必ず、自治体に最新情報を確認してください。
倒木や氾濫、台風の被災状況なども聞けますから、一石二鳥です。

3)熊は、執念深いです。

基本的に、熊は臆病な生き物です。
基本的に、というのは、冬眠明けや子育て中の母熊は気が立っているから当てはまらないのですが、それ以外でも、大人しい熊が逆上する例があります。
「自分の所有物を奪われた時」です。
ここで注意しなければいけないのは、人間の背中にあるリュックサックであろうと、食べ物の匂いがして「あれは俺のものだ」と熊がターゲットに定めたが最後、それはもう熊のものだということです。
たとえ、熊が、奪ったリュックサックの中身を漁りつくして、飽きて放置したように見えても、一度でも熊の手に渡ったものは絶対に取り返してはいけません。諦めて捨てましょう。さもなければ、一週間でも二週間でもかけて人里まで追ってきます。基本的な性質としては臆病ですが、「一度殺すと決めたら絶対に殺す」のも熊の特徴です。

4)熊は、足が速いです。

最大速度で時速60キロは出ます。
ですので、万が一バッタリ熊に遭遇してしまった場合、絶対に背中を向けて逃げてはいけません。追いつかれるのがオチです。
怖いですが、熊から目を離さず(でも視線は合わせず。猫もそうですが、じっと目を見つめると喧嘩を売っている意味にも取られかねませんから)、背中を向けずにゆっくり、ゆっくり後ずさってください。
それでも効果がなく、億が一、襲ってきた場合は――
熊撃退スプレーがあればいいですが、 ないときは、 両手で首の後ろをガードしながら、腹部を守るように地面にうつ伏せになって耐えてください。運がよければ諦めて去ってくれます……あるいは、鼻先を狙って殴るという方法もありますが、手負いの状態にしたら逆効果なので、もう本当にどうしようもないときの最後の手段だと思ってください。あくまでも知識として、熊は、嗅覚が鋭いぶん鼻先に神経が集中しています。つまり、鼻が弱点です。

5)熊の活動時間は、朝か夕

極端な早朝や夕方の単独行動を避けて、できれば複数人で山に入ることをおすすめします。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。とっても嬉しいです。
ちなみにこれらの情報は、新作の取材で、海外旅行添乗資格も保有している登山ガイドさんから得た内容です。補足して頂いた言葉は、「どれだけ備えても山に絶対はない」。末筆ながら、よろしければ、『王の庭師』を楽しみにお待ち頂けると嬉しいです。
きっとまた、遊びにいらしてくださいね。

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「ペットもルームシェアも単身高齢者もLGBTQも外国籍も生活保護も前科持ちも当たり前にOK」だそうです。詳しいことはリンクからご確認くださいませ。
「自分も物語の世界に飛び込みたい」という方は、とりわけ、大歓迎です。


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