「冒険」の推薦図書――休校期間中におすすめの長編ファンタジー小説
こんにちは、紅龍堂書店(くりゅうどうしょてん)の久利生杏奈(くりゅうあんな)です。
ツイッターを眺めていたら、「学校が休みになったからおすすめの本を知りたい」、また「#学校休みで家にいる子供に読んで欲しい面白かった本」というタグが流れてきました。とっっても素敵です!
ふふ、微力ながら、私も貢献させて頂きますね。
お外に行けなくても想像力で思い切り羽を伸ばせるように、どっぷりと世界観に浸れる長編作品を見繕ってみました。ネタバレ回避のため観念的な紹介にとどまり恐縮ですが……よかったら、ご活用くださいませ。
1)『はてしない物語』ミヒャエル・エンデ
紅龍堂の店主・景康が一番好きな本です。私たちが物語を紡ぐきっかけとなった本でもあります。現実とフィクションの境目が分からなくなるような没入感を味わいたい方におすすめ。文庫版も出ていますが、ぜひ、臙脂色の布張りの、互いの尾を噛み合っている2匹の蛇のハードカバーで読んでください。この本に限って言えば、敢えて新品購入せず、古本屋さんで探したり、図書館で借りてくるという手順を踏んでから読むこともおすすめです。あなたが本を入手する経緯から、『はてしない物語』はもう始まっています。
2)『ニルスのふしぎな旅』セルマ・ラーゲルレーヴ
シートン動物記、ファーブル昆虫記、ドリトル先生航海記と聞いてピンとくる方は、きっと楽しめるはず。動物が大好きな子におすすめです! 主人公のニルスは、ガンの群れと一緒にスウェーデン中を旅します。風景描写が美しく、アニメーションにもなっていますので、文字を読むのが苦手という子は映像でも楽しめますよ。何を隠そう、私が子どもの頃に大好きで、何度も視聴していた物語なのです。
3)『ダレン・シャン』ダレン・シャン
陽の『ハリー・ポッター』、陰の『ダレン・シャン』と並べ喩えられる児童向けダーク・ファンタジー。ハリー・ポッターは魔法使いの物語、ダレン・シャンはヴァンパイアの物語です。主観で恐縮ですが、私は『ダレン・シャン』のほうがストーリーも翻訳も好みです。『ハリー・ポッター』の翻訳が苦手で内容が頭に入って来なかったという子は、恐らく文章のリズムに対する才覚が鋭いです。ぜひ『ダレン・シャン』を読んでみてください。読みやすいですよ。
4)『童話物語』向山貴彦
物語の主人公はみんな「いい子」でちっとも共感できない……とがっかりした誰かへ。意地悪な主人公だっているのです。今から20年も前に出されたこの物語を初めて読んだとき、私はカルチャーショックを受けました。何せ冒頭の描写が……い、いえ、黙っておきますね。一見するとテイストが真逆にも感じられるのですが、恐らく、ジブリアニメが好きな方は楽しめます。ぜひ読んでみてください。
5)『天冥の標』小川一水
こちらは比較的大人向け。コロナウイルスで休校になった期間中に、敢えて感染症が原因で宇宙規模の戦争へ発展していくえげつないスペースオペラを……という禁断の味を楽しみたい方へ。詳細はこちらに記載しております。
……あれ? なんだかすごく偏った内容になってしまいました!;
偏ったと言えば、「推薦図書」もいいのですが、たまには「子どもには絶対に読ませたくない・推薦できない図書」というコーナーがあってもいいと思うのですよね。さすがに誰でも閲覧できるブログでは書きませんが(苦笑)
本というのは所詮は趣味ですし、どんな思考も許されるのが想像の世界の醍醐味ですよね。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
尚、この記事のリンクから本をご購入頂くと、売上げの数パーセントが紅龍堂書店の利益になります。本屋さんとしてはとっても助かります。もちろん紅龍堂でなくても、あなたの大好きな町の本屋さんや図書館で、ぜひお手に取ってみてくださいね。そしてよかったら、感想をお聞かせ頂けるととっても嬉しいです! ふふ。
きっとまた、遊びにいらしてくださいね。
「ペットもルームシェアも単身高齢者もLGBTQも外国籍も生活保護も前科持ちも当たり前にOK」だそうです。詳しいことはリンクからご確認くださいませ。
「自分も物語の世界に飛び込みたい」という方は、とりわけ、大歓迎です。
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